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発達障害

発達障害は、男性に多い生まれつきの生物学的疾患です。

 

発達障害は、2005年(平成17年)に施行された「発達障害支援法」などを契機に、
認知度がとても高くなっています。
看護師国家試験でもよく出題されるようになっていますし、
実際に臨床現場において接する事も多いです。

 

精神科の現場だけでなく、通常の一般的な科であっても
発達障害特性をもった患者さんと遭遇することも想定する必要があります。
具体的な発達障害の特徴や、対応法を知っておくことが大切です。

 

発達障害は、親の育て方によらない、生まれつきの生物学的疾患であることをまず理解します。
男性に多く、ADHAとASDがあります。

 

ADHD(注意欠如他動性障害)
ADHDは、片付けられない、忘れ物や仕事のミスが多いなどの「不注意症状」と、

落ち着きがない、待てないなどの「多動・衝動症状」がみられます。

 

患者数は、全人口の3〜5%です。

ASD(自閉症スペクトラム障害)
言葉の遅れ、言葉を字義通りに解釈するなど言動的・非言動的なコミュニケーション障害、

空気が読めない、疎通がうまく行かないなど社会的相互交渉の障害、
強度のこだわりなどの興味の限局など「三つ組」を組織とします。

 

かつては、ASDは、広汎性発達障害と呼ばれていました。

 

アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5から、
下位項目のアスベルガー障害(知的に遅れはない)などが廃止され、
ASDとして統一され、メディアなどでもASDとして既に呼び名が広まっています。

 

患者数は、全人高の1〜2%です。

一度つき、一つの指示を具体的に

発達障害は、特性として障害持ち続けるものです。
突如治るものではありません。
ですが、ADHDに対しては、治療法があります。
メチルフェニデート塩酸塩(コンサータ)と、
アトモキセチン塩酸塩(ストラテラ)によって、
前頭葉に働きかけることで、効果が期待できます。
ただし、コンサータは、18歳未満の子どもにしか使用することができません。

 

発達障害を持つ人に対しては、抽象的な支持は通りません。
一度につき、一つのことを、具体的に伝えることがとても大切です。

 

例えば、発達障害特性を持つ患者さんに採血をした後は、
アルコール綿で採血部位を「しばらく押さえておいて下さいね」というより、
「5分間押さえて下さい。その後、絆創膏に張り替えましょう。」と伝えたほうが、
こちらの指示が伝わりやすいです。

 

このような指示の伝え方は、全ての患者さんにとって分りやすい伝え方であり、明確です。
ですから、発達障害者への対応をすることによって、
看護師としての仕事のスキルは高くなります。