看護師のための精神看護ナビ

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害の患者さんは、認知・行動・感情の著しい偏りがあるので、
本人や周囲はとても辛い思いをしています。
その辛い思いを共感し、患者さんに関わっていくことが大切です。

 

パーソナリティ障害は、「風変わりなA群」、「情緒の変化が激しいB群」、
「不安が強いC群」の3つに分けることができます。

境界性パーソナリティ

境界性パーソナリティは、B群パーソナリティ障害の一つで、
気分や態度が突然別人のようにガラッと変わる「分裂」や、
周囲の人を振り回す「対人操作」、
自傷行為や自殺企図などの「行動化」や「見捨てられ不安」、
自分がどのような人間であるのか不明瞭で混乱しやすい
「自己同一性障害」などの特徴的な病理があります。

 

看護師は、患者さんとかかわっていくなかで、
患者さんの病理に振り回されないようにしなくてはなりません。

パーソナリティ障害の治療とケア

パーソナリティ障害の治療やケアでは、
パーソナリティ障害の患者さんの病理から、「治療の構造化」が不可欠です。

 

治療の目的と枠組みを明確にすること、本人の主体性を重視することが大切です。

 

入院目的や期間を具体的なものとして、ルールを取り決め、
できることとできないことを明確にしておきます。

 

看護チームは情報共有を密にすることが必須で、
患者さんの病理に振り回されないように統一した方針を打ち出し、
その方針に則ったケアを行います。

 

また、本人の主体性を重視することも大切ですから、
患者さんの本人の責任で決断すること、そして本人の責任で行動するように関わります。

 

看護師の考えや期待を押し付けたり、誘導してはいけません。
本来患者さんが持っている力を引き出すことを重視したケアを行います。

 

ケアにあたり、「何かをしてあげなければ」と意気込むのではなく、
同じペースや距離で患者さんに関心を注ぎ続けることが大切です。

 

行動化に対して看護師は敏感に反応してしまったり、
患者さんへの関わりを躊躇してしまうなど、
必要以上に腫れものに触るような対応になりがちです。

 

ですが、行動化に至る辛い感情や体験が患者さんにあるということに共感し、
行動化のデメリットや適切な対処行動を共に考えるという姿勢が必要です。