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認知症

認知症とは、なんらかの原因によって脳のはたらきが低下する疾患です。
そして、認知症には、薬や手術によって予防や治療が可能な認知症と、
根本的な治療法が開発されていない認知症があります。

認知症の症状

認知症の症状は、大きく2つあります。

 

中核症状

 

中核症状は、認知症の人に必ず一つは出現する症状です。

 

中核症状には、記憶障害、見当識障害、実行機能障害、失行・失認・失語などがあります。

 

行動・心理症状(BPSD)

 

行動・心理症状(BPSD=Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)は、
認知症の人でも症状が出る人とでない人がいます。
そして、BPSDには、徘徊や暴言・暴力、妄想、不潔行為など様々なものがあり、
このうち複数の症状がでる人もいますし、例えば徘徊だけという人もいます。
BPSDには、その人の性格や生活歴だけでなく、
現在の周囲の環境も影響していることがあります。

認知症の治療とケア

認知症の治療とケアは、基本的な対応は全人的理解を前提とします。
認知所の人の自尊心や不安などを察知し、認知症の人の気持ちにそったケアを行います。

 

症状が出たときに問い詰めたり、叱ったりすることは、
認知症の人の尊厳を脅かすことになり、認知症の人と援助者の関係を悪化させることにもなります。
さらに、BSPDの悪化や新たなBSPDの症状を出現させるきっかけとなることもあるので、
注意が必要です。

 

中核症状に対しては、本人が理解できることや行動できることに視点をおきます。
理解が難しいことやできないことについては、
指摘せず、そっと手助けをしたり、工夫をして、
認知症の人が理解しやすく、行動しやすいようにすることが必要です。

 

BPSDの症状に対しては、本人の思いに配慮した声かけが大切です。
また、援助も必要です。

 

BPSDには、本人の性格や生活歴だけでなく、
周囲の環境や出来事、人間関係、さらには身体状況や服用薬物も影響します。

 

援助者の対応が不適切であるために、
BPSDの症状がでている事も少なくありません。

 

ですから、BPSDに対しては、BPSDの背景にある要因を探ることが必要で、
その要因に焦点を当てた介入が重要になります。